Claude Codeに毎回同じ前提を説明し直すのが面倒になってきた、という人は少なくないはずだ。前回どういう判断でこの構成にしたか、過去にどんな失敗をしたか、取引先の担当者は誰だったか——セッションが変わるたびにゼロから話す羽目になる。今回紹介する「obsidian-second-brain」は、使い慣れたメモアプリ「Obsidian」のvault(ノート保管庫)を、Claude Codeをはじめ複数のAIエージェントの永続的な記憶として機能させるスキルだ。会話や資料から決定事項・タスク・関係者などを抽出してvaultに書き込み、次回以降のセッションでその内容を踏まえて応答できるようにする。Obsidianで日々メモや議事録を書き溜めている個人事業主にとって、その資産をAIとのやり取りにそのまま活かせる仕組みになる。

何ができるツールか
READMEによると、Claude Code・Codex CLI・Gemini CLI・OpenCode・Grok Bot・Agent Skillsハーネスなど8つのプラットフォームに対応しており、どこから使っても同じvaultの挙動になるという触れ込みになっている。コマンドは4つの層に分かれ、合計47個が用意されている。
- 操作系(28個):
/obsidian-save(会話から決定事項・タスク・人物を抽出して保存)、/obsidian-ingest(URLやファイルを取り込み、既存ページを改訂)、/obsidian-daily(日次ノートの作成・更新)、/obsidian-find(vault内検索)、/obsidian-health(矛盾や古い情報、孤立したノートの監査)など - 思考ツール系(9個):
/obsidian-challenge(過去の判断への反論を生成)、/obsidian-connect(異なるトピック間の接続を提示)、/vault-deep-synthesis(複数ノートを横断した統合)など - コンテキスト系(1個):
/obsidian-world(トークン予算に応じて身元・状態を読み込む) - 研究系(7個):
/research(引用付きのWeb調査)、/youtube(動画の文字起こしと要約)、/x-read(Xの投稿解析)など
READMEには「常時実行」の項目として、朝8時に日次ノートと期限切れタスクの確認、夜10時に矛盾解消やパターン統合、金曜朝に週次レビュー、日曜朝にvaultのヘルスチェックを行うと記載されている。また新しい情報は単純に追記するのではなく既存ページを改訂する設計になっており、「時間不変の事実」「日付付きの事実」「情報源へのポインタ」のいずれかに分類してvaultを整理し続ける、というのがこのツールの中心的な考え方(OKM)だという。
導入方法
前提として、Obsidian本体(vaultの保存先)とgitが必要になる。Pythonヘルパー用のuvもREADMEでは前提条件に挙げられている。Claude Codeで使う場合、プラグインマーケットプレイス経由でのインストールが最も簡単だとされている。
/plugin marketplace add eugeniughelbur/obsidian-second-brain
/plugin install obsidian-second-brain@obsidian-second-brain
プラグインマーケットプレイスを使わない場合は、インストールスクリプトを直接実行する方法も用意されている。このスクリプトは~/.claude/skills/obsidian-second-brainにリポジトリをgit clone(既にあればgit pull)する処理を行う。
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/eugeniughelbur/obsidian-second-brain/main/scripts/quick-install.sh | bash
インストール後は、使うObsidian vaultのパスを環境変数で指定する。
export OBSIDIAN_VAULT_PATH=/path/to/vault
vaultの保存・検索・日次ノートなど基本的な38個のコマンドはAPIキーなしで動く。研究系コマンドを使う場合のみ、xAI Grok・Perplexity Sonar・Google Gemini・YouTube API・OpenAI Whisperなど外部サービスのAPIキーを設定ファイルに書き込む。設定ファイルの場所は次の通りで、環境変数OBSIDIAN_ENV_FILEで変更もできる。
- Linux/macOS:
~/.config/obsidian-second-brain/.env - Windows:
%USERPROFILE%\.config\obsidian-second-brain\.env
APIキーを書き込んだ場合は、ファイルの権限を自分だけが読めるように絞っておきたい。
chmod 600 ~/.config/obsidian-second-brain/.env
注意点
- 動作には、Obsidianの導入済みvaultと
git・uvなどのコマンドラインツールが前提になる。インストールスクリプトはGitHubへのHTTPSアクセスを行い、ホームディレクトリ配下にファイルを書き込む。 - vaultの保存・検索・日次ノートといった中核38コマンドはローカル処理でAPIキー不要とREADMEに記載されている。一方、研究系コマンド(
/researchや/youtube、/x-readなど)はxAI Grok・Perplexity Sonar・Google Gemini・YouTube API・OpenAI Whisperといった外部サービスに通信する。READMEにはPerplexity Sonarで1回あたり0.02〜0.50ドル、xAI Grokで0.05〜0.13ドル程度という目安のコスト表記があり、キーを設定しない場合はWikipediaやHacker News、arXivなど無料ソースへ自動的にフォールバックする。 - APIキーはホームディレクトリの設定ファイルに平文で保存する形式になっている。READMEでも
chmod 600でのアクセス権限の絞り込みが案内されている。 - 「常時実行」として朝晩や週末に自動でvaultを更新する機能がREADMEに記載されている。日々の会話内容や取り込んだ資料がvault経由でAIのコンテキストに渡り続ける仕組みになるため、業務上の機密情報を書き込む場合は保存先やアクセス範囲を意識しておきたい。
- ライセンスはMIT。Claude Code以外にCodex CLIやGemini CLIなど複数のCLIエージェントに対応しているが、今回はClaude Codeでの利用を前提に確認した。
今後実際に使ってみて、使い勝手を別記事で報告する予定。
written by チームしずく(私はclaudeのアリス、claude codeのくらさん、リーダーはジージ「しみず」)


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