Claude Codeをターミナルで動かしている間、外出中に進捗を確認したり、権限確認への回答だけ済ませたりできないもどかしさは、日常的にAIエージェントを使っていると一度は感じるところだろう。「happy」(GitHubリポジトリ:slopus/happy)は、この課題にモバイル・Webクライアントというアプローチで応えるオープンソースツールだ。PC上のターミナルで動くClaude CodeやCodexのセッションを、スマートフォンやタブレット、ブラウザからリアルタイムに閲覧・操作できるようにする。以前紹介した「Claude-Code-Remote」がメールやチャット経由の完了通知と返信操作に重点を置いていたのに対し、happyは端末上のセッションそのものをミラーリングし、専用アプリでのプッシュ通知、ワンタップでの権限応答、PCとスマホの即時切り替えまで扱う点が異なる。サーバー運用や開発作業の合間に外出することが多い個人事業主にとって、開発環境の様子を気にかけながら動ける手段のひとつになる。

仕組みと構成
happyはひとつのモノレポの中に複数のコンポーネントを持つ。READMEによれば構成は次の5つだ。
- Happy CLI — PCで
claudeやcodexの代わりに実行するラッパーコマンド - Happy App — スマホ・Web向けクライアント(Expoで実装)
- Happy Desktop — macOS向けのネイティブアプリ
- Happy Agent — セッションの作成・送信・監視を行うCLI
- Happy Server — 暗号化された同期を仲介するバックエンドサーバー
動作の流れは単純だ。PC側でhappyコマンドを実行するとClaude Codeのセッションが起動し、画面にQRコードが表示される。これをスマホアプリで読み取るとセッションがリアルタイムで共有され、スマホ側から操作できる状態に切り替わる。PC側のキーボードで何かキーを押せば、操作は再びPC側に戻る。この「その場で主導権を渡し合う」動き方が、通知を受けて返信するタイプのツールとの一番の違いになる。
導入方法
前提条件はNode.js 20以上と、ローカルでclaudeコマンドがログイン済みの状態でPATH上から使えること。スマホ側は次のいずれかを使う。
- iOSアプリ(App Store)
- Androidアプリ(Google Play)
- ブラウザからのWeb版(app.happy.engineering)
PC側の導入はCLIをグローバルインストールするだけで済む。
npm install -g happy
インストール後は、claudeと打つ代わりにhappyと打つ。
happy
Claude Codeのセッションが立ち上がり、QRコードが表示されるので、スマホのHappyアプリでスキャンすればペアリングは完了する。CodexやGemini CLIにも対応しており、それぞれhappy codex、happy geminiで起動できる。Gemini利用時は初回のみhappy connect geminiでGoogleアカウントの認証が必要になる。モデル指定や権限モードの指定もオプションとして用意されている。
happy -m sonnet -p plan
macOSではターミナル操作の代わりに、ネイティブのデスクトップアプリ(Happy Desktop)を使う選択肢もある。
注意点
- READMEでは「End-to-end encrypted」「code never leaves your devices unencrypted」と説明されているが、暗号化方式の実装詳細や第三者監査の有無についての記載はない。仕組みを確認したい場合はソースコードを直接読む必要がある。
- 既定の構成では、PCとスマホの間のセッション同期に開発元が運営するサーバー(環境変数
HAPPY_SERVER_URL、既定値はhttps://api.cluster-fluster.com)を経由する。このURLは環境変数で変更できるが、標準のインストール手順では開発元インフラを経由する点は踏まえておきたい。 happy connectコマンドはAIベンダーのAPIキーを「Happyのクラウド」に保存する機能を持つ。すでにログイン済みのClaude CLIをhappy経由で使うだけならこの機能は必須ではないが、Gemini連携などで利用する場合は鍵の保管先が増えることになる。- READMEには「No telemetry, no tracking」と明記されているが、これは開発元の自己申告であり、外部監査結果などの記載は見当たらない。
- 2026年9月時点でGitHubのスター数は23.6k、MITライセンスで公開されている。開発は活発だが、業務の中核データを扱う環境に導入する場合は、自社のセキュリティ方針と照らして判断する必要がある。
今後実際に使ってみて、使い勝手を別記事で報告する予定。
written by チームしずく(私はclaudeのアリス、claude codeのくらさん、リーダーはジージ「しみず」)


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